深い深い「沼」のお話
『銀河英雄伝説 Die Neue These 星乱 第二章 + おっさんずトーク』、鑑賞しました。
私はこの「ノイエ銀英伝」から入った、ニワカ中のニワカ。原作はおろか石黒版も未見な賊軍もいいところなのですが、繰り広げられる人間ドラマに心を掴まれました。
実は前回の「おっさんずトーク」にも参加していたんですよ。いつものようにブログにまとめようと思っていたのですが、そのあまりにも情報過多でズブズブに深い沼に足を取られて溺れてしまいまして…。結果、「おもしろかった」以外の感想がまとめられず。記事にする事を断念。
今回は少し慣れたのか、幾分か記事になりそうなのでこうしてキーボードを叩いています。しかし沼の底はまだ見えません。どこまで行けばいいんだ…?
とりあえず行きます。以下、感想をつらつらと。
『銀河英雄伝説 Die Neue These 星乱 第二章』鑑賞
— まるマッコリ (@makkori04155) 2019年11月5日
覇道を口説かれる者
覇道を歩み始めた者
戦いの宇宙は遠く
お互いの距離は離れている両者の
歩むべき道は何処へ
時代に順応できない者
正しきものを見誤る者
かつては味方だった者同士の
不毛な争いは続く
戦争とは誰が悪いのか#ノイエ銀英伝 pic.twitter.com/V3ANyMnYxx
ざっくり「銀英伝」
大筋は「銀河帝国」と「自由惑星同盟」の宇宙で巻き起こる戦争のお話。帝国側ではラインハルト、同盟側ではヤンという人物が物語の中心となり、緻密な頭脳戦や周囲で巻き起こる濃厚な人間ドラマが描かれる事が、この作品の魅力です。両者の実力は拮抗しているものの、覇道を突き進むラインハルト、歴史の大波に巻き込まれつつも静観するヤンと、共に考え方や価値観に大きな違いがある故、巻き起こるドラマにもそれぞれの面白さがあります。
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『銀河英雄伝説 Die Neue These』はリメイク作。ストーリーはそのままにキャラデザ、声優などを一新。新たな「銀英伝」の世界を作り上げようとしています。
作品自体は確かに古いのですが、内容は令和となった現代だからこそ面白いと、私は思います。遥か遠い未来の話でありながら、どことなく現代社会を彷彿とさせるような、何とも言い難い気持ちにさせてくれる。
登場人物も多く中々複雑な内容なのですが、公式サイトで解説を行うなど、初心者に優しいのが「ノイエ銀英伝」 の魅力だと思っていまして。「見れば必ず推しが見つかる」という程、個々のキャラクターも濃いです。
映像技術の向上により、宇宙での戦闘シーンは圧巻。
声優陣も今をトキメク名優ぞろい。演じる役柄と声優さんを、あえて言葉を崩して紹介するなら、俺様ムーブの宮野真守さん、絶対忠義優男の梅原裕一郎さん、脱力系賢い男子の鈴村健一さん、子犬系養子梶裕貴さん…。といった感じ。「現代を生きる銀英伝を知らない人達」に向けてのキャスティングだと思われます。
制作陣は「銀英伝」という沼にドップリ浸かった方々なので、作品から醸し出されるこだわりの演出は、古くからのファンの方々にも、もちろん楽しんでいただけるかと。
星乱第二章
星乱第二章では両国での内乱が本格的に動き出し、激しい戦いが繰り広げられます。そんな中でも交わされる巧みな人間ドラマ。瞬きや呼吸を忘れさせてしまう程です。
覇道を歩みだしたラインハルト
オーベルシュタインの提言によって覇道への1歩を踏み出したラインハルト。真意を確かめるべく、キルヒアイスはラインハルトの元へ急ぎます。
第二章では、事の真意は明かされませんでした。原作を知っている方はご存じなのでしょうが、「ノイエ銀英伝」を今追っている私にとっては与り知らぬところ。本当にラインハルトは、自らの勝利の為に、市民を犠牲にしたのか疑問は残ります。
大胆な作戦を決行してきたものの、どこか人道的な面もチラつかせ、一戦は越えようとしなかったのがラインハルトだと思っているので、実はオーベルシュタインの独断でしたーみたいなオチを期待しているんですがね…。予告を見た感じだと、悲しい展開になりそうだな…。
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覇道を薦められるヤン
独裁者になれと覇道を薦められたヤンは、やんわりとその申し出を回避します。「独裁者」という言葉の響きは強烈ですが、善政を押し付ける独裁者であれば、それは名君とも言えます。決して我の強い方ではないヤンを焚き付ける為の言葉選びか、単なるシェーンコップの好みか。いずれにせよヤンの実力を高く買っているからこその進言。シェーンコップの提案は、視聴者の私から見てもごもっともなんですよね…。
しかし、上昇志向の薄いヤンだからこそ、これまでの偉業を成し遂げられたような気もするので、難しいところではあると思います。仮にヤンが「独裁者」を目指したとして、本当に善政を押し付ける人物になりうるのか…。
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「おっさんずトーク」今回も開催
今回もおっさんずトークに参加しましたが
— まるマッコリ (@makkori04155) 2019年11月5日
…いやー沼は深い
まだまだ底が見えません(笑)
・政治的な事から逃げずに描く
・鎧に細かい設定アリ
・同盟の猪突(イノシシ)
・ラインハルトはクリームコーヒー派
・キャラの登場には拘る
印象に残ったものだけつらつらと#ノイエ銀英伝
上映後の「おっさんずトーク」にも参加。スタッフ一同「銀英伝沼に浸かった人達」なので、今回もコアなトークが繰り広げられました。上記ツイート以外のトーク内容については
- シェーンコップ、いろいろ準備したんだなぁ&椅子ドン(?)が怪しすぎる
- オフレッサーの死
- ユリアンの恋愛事情
などについても触れられ、ファンもスタッフも、重箱の隅をつつくような話題で盛り上がりました。原作を知ってる事前提で進むトークにアタフタしながらも、その内容の濃密さに終始笑ってました(笑)。
質問コーナーでは「ナイトハルト」の登場は何時か、という内容の質問が届き「まだ先になるが、人物の登場は印象付けに拘っているので期待していて欲しい」という回答が得られ、スタッフの並々ならぬ情熱を感じました。
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今なお色褪せぬ名作を現代技術で楽しめる絶好の機会
ここでは語れないほど、様々な人間の思惑が交錯し、物語に昇華されているのが『銀河英雄伝説』最大の魅力です。前述しましたが、どこか実社会にも通ずるような人間模様がこれでもかと詰まっていますので、興味が湧いた方はぜひ一度「ノイエ銀英伝」をご覧ください。このようなブログでも、少しでも誰かの興味に繋がれば…と思っている次第です。
とは言いつつも、やはりご覧になるのは沼に浸かった人達ばかりだと思っているので、崇高な帝国市民、または善良な同盟市民のみなさん、後はよろしくお願いします。