まるマッコリの日記(仮)

自分の思ったこと、好きなものを書いていきます。主に特撮やFGO。

まるマッコリの日記(仮)

『ウルトラマンティガ』の「悪魔の審判」、面白いよね…。

もっと、高く!

最近『ウルトラマンティガ Complete Blu-ray BOX』を購入しまして…。

ウルトラマンティガ Complete Blu-ray BOX

ウルトラマンティガ Complete Blu-ray BOX

ウルトラマンティガ Complete Blu-ray BOX

 

 

私にとって初めての「ウルトラマン」で、唯一無二の永遠のヒーロー。今なお愛し続けている作品の1つです。BD-BOXが発売されたのは数年前になりますが、『TSUBURAYA CONVENTION 2019』でトークショーが控えていたのと、前々から欲しかった事もあり、購入しました。

少しずつ本編を見ているのですが、やっぱり面白いです。予算度外視とはいえ、現行の『ウルトラマンタイガ』に負けない細かいジオラマ、比較的重めなストーリー、迫力あるアクション。私が贔屓目に見ているのもあると思いますが、今なお作品の魅力は輝き続けていると思います。

現在第25話「悪魔の審判」まで来たのですが、この話、何時見ても熱いんですよね。

 

 

色んな人が高く評価する第25話

今更語る程もないくらい評判が良く、ネットで検索をかければいろんな人が感想を書いているこのお話。

まず一度倒したキリエル人のリベンジマッチという内容が熱い。ティガの怪獣はガキやガゾートなどⅡと称して強化版の再登場回が度々放送されましたが、「一度倒したはずの敵が再び襲ってくる」という内容は、男心をくすぐるものがあります。

加えてキリエロイドは怪人であり、スマートな造形から多彩な動きも多く、初登場でのティガとの戦闘シーンは目を見張るものがありました。そんな屈指の名勝負を繰り広げた怪人との再戦ともなると、どうしようもなく心躍るんですよね。

ULTRA-ACT キリエロイド

ULTRA-ACT キリエロイド

  • 発売日: 2011/03/26
  • メディア: おもちゃ&ホビー
 

 

ストーリー展開も熱い。キリエル人の洗脳によって、人々がティガの事を「地球に災いをもたらす悪魔」だと思い込むのですが、これによりティガは、アウェーでの戦いを強いられます。これまで地球の人々を守る為に戦ってきたのに、守ってきた人達に非難される絶望感は、子供ながらに強烈だった事を今でも覚えています。違う!ティガは敵じゃない!キリエル人こそ本当の悪魔なのに…。

そして現れる地獄の門。扉を閉めようとするティガ。そこに出現するキリエロイドⅡ。宿敵との再戦が静かに始まるのですが、その戦いっぷりがまた良いんですよね。ビルに囲まれながらもアクロバティックに動く両者。鋭いパンチが来たらそれをいなして蹴り返す。鮮やかな蹴りが来たら受け止めて殴り返す。時に側転を使って避けたりなんかして、見ごたえのある戦いが繰り広げられます。

さらに驚くべきは、キリエロイドⅡが有していた変身能力。ティガに対抗するために用意してきたと言わんばかりに、ティガのタイプチェンジに合わせて姿を変える。しかもキリエロイドⅡの方が強いときた。この絶望感たるや。

ウルトラ怪獣シリーズEX キリエロイドII

ウルトラ怪獣シリーズEX キリエロイドII

ウルトラ怪獣シリーズEX キリエロイドII

  • 発売日: 2011/10/08
  • メディア: おもちゃ&ホビー
 

 

一度は戦いに敗れ倒れるティガ。しかしイルマ隊長の通信でティガの功績を思い出した人々は、ティガに力を与えようと光を照らす。息子のトモキの協力で、建物全ての明かりが点灯し、声援の中復活を遂げるティガ。光の中で宿敵を追い詰め、最後は地獄の門と共に撃破に成功します。

この時のジオラマがまぁ綺麗でして、それまでの暗い夜の中での戦いも美しかったのですが、街中の明かりという明かりが点灯する中での戦いも美しくて眩しいんですよね。舞台劇場で戦っているかのようにライトアップされているんですよ。

加えて、人々がティガに光を照らす様子とか、ティガ目線で明かりを感じるというカットとかも細かい。「巨大なヒーローが存在する世界観」を如実に感じさせてくれます。

また、人々の支えのおかげで戦えるという展開も熱いですね。洗脳から目が覚め、真に地球の味方なのは誰かを気づく瞬間はこみ上げてくるものがありましたし、この話で初めて「ティガと一緒に戦っている」という意識を持てた気がします。

 

極めつけはエンディングがかかったラスト。キリエル人を崇拝している人がつけていた羽を、誰かが丁寧に拾い上げるシーンは、大人になってからその怖さが分かりました。「キリエル人はあなたの身近に潜んでいるかもしれない」という第3話のナレーションを彷彿とさせるような終わり方。キリエル人という闇は常に人々に潜んでいるとでも言いたげで、これからも戦いが続きそうな予感をさせてくれました。

 

マイベストヒーロー・ティガ

シナリオ、アクション、ジオラマと「悪魔の審判」は特に見どころが満載な回でして、見直して見て改めて感想を書きたくなった次第です。本当に今更なんですが…。

BD版での鑑賞は初めてだったのですが、やっぱいいですねティガ。かっこいいし面白いし。完走まであと半分ぐらいなのですが、これからも気に入っている回の感想をつらつら書いていこかなと思っています。

増補改訂版 地球はウルトラマンの星 ティガ編

増補改訂版 地球はウルトラマンの星 ティガ編

 

 

 

余談。

デザイン、戦い方、能力。それらを総合して、私はどうしても「キリエロイドは地球の象徴になっていたかもしれない」というイメージを拭い切れないんですよね。それほどに強烈なキャラクターなんですよ、キリエル人という種族は。

最初に登場した時、キリエル人はティガよりも先に地球に目をつけていたと語っており、地球人に尊敬される存在として君臨したかった様子を見せるんですよ。しかも「悪魔の審判」では難なく地球人の洗脳に成功しているので、そのポテンシャルはある。順番が違っていたら、地球人から尊敬されるのはティガではなく、キリエル人だったかもしれないんですよね。

人が何かを崇拝する時って、別に正義とか悪とか関係ないんですよ。そもそも正義も悪も自分の判断基準がどうあるかで変わってくる曖昧なものなので、あまりあてにならない。そこで何が崇拝する為の判断基準になるのかと考えると、目に見えて分かる単純な力があるかどうかだと思うんですよ。もっと言い換えるなら、「自分とは違う圧倒的な何かを見せつける事」。

「富裕層を撃ち殺した」「怪獣を倒した」「天から舞い降りた」、時に言葉で、時に腕っぷしで、時には現象として、「自分にはできない圧倒的な何か」もしくは「自分にはできないけどやってほしかった事・やってみたかった事」を見せつけられた時に、人はその存在の事を尊敬し始めるのかなと。

ウルトラマンティガ』では、キリエル人が力を示すより先に、ティガが怪獣から地球を守ってくれました。だから地球人はティガを慕うようになっただけの話で、もしもキリエル人がティガより先に行動していたら、キリエル人が地球の象徴になっていた可能性もあるのかなと。ただしその場合、キリエル人は地球人を守る事で力を示すのではなく、人間の弱い部分を付け狙った洗脳(今回のような神秘性を持った現象による力の誇示)になるのだと思います。

ティガが人間の光の側面の象徴なら、キリエル人は人間の闇の側面の象徴だったのかもしれないと、時々考えてしまうのです。

ウルトラマンティガ 輝けるものたちへ

ウルトラマンティガ 輝けるものたちへ

  • 作者:小中千昭
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2019/06/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)